イオンド大学 (IOND University)
2009年 04月 19日
ハワイ・イオンド大学(Hawaii IOND University)=前ダイアモンド・ヘッド大学(Diamond Head University)=元イオンド大学 (IOND University)
海外大学・大学院のeラーニングの「落とし穴」―ブームの陰で「通用しない学位」も…(本誌・宮坂麻子)(週刊朝日、2005年3月11日号)より
(略)
米国ハワイ州のある大学は、日本校から日本の大学教員や会社役員らにダイレクトメールを送っている。経歴を評価して「名誉博士号」を贈るのだ。この5年で「名誉博士」は約300人になったという。同大の総長は取材にこう答えた。
「名誉博士から集まった寄付金は5億円ぐらい。年2回程度、学士会館(都内)などで授与式もしています。産学協同の連合体を作るのが目的ですから」
日本語版のパンフレットには、学費合計額の例として、「学士号相当」99万7千円、「博士号相当」150万5千円などとある。社会経験を単位に換算し、足りない場合はeメールなどで教授とやりとりすれば学位がもらえる。スクリーニングの強制もない。睡眠学部、未知現象研究学部など、見慣れない学部もあり、教授には日本人がずらりと並ぶ。フィリピンの大学とも提携を結んでいるとある。
「インチキ学位とかいわれますが、何をもってインチキというのか。ハワイ州の認可もあるし、うちが出している学位は海外のMAやPh. D. であって、修士などとはいっていない。法に触れないよう(パンフレットにも)『学士号相当』『修士号相当』としている。社会で通用するかどうかは、企業などが勝手に決めているだけ。松下政経塾だって私塾だけど、卒業生は『松下政経塾卒』と経歴に書くでしょ。うちも有名になれば認められますよ」(総長)
(略)
ハワイ州政府の企業向けオンライン・サービスよりBusiness Name Searchをクリック、(containing the wordで)IOND Universityという法人名を検索。File-No. 115146を選ぶと出て来るページより抜粋
DIAMOND HEAD UNIVERSITY
11/06/2002 Name Change FROM: IOND UNIVERSITY
《教えてくださった方、ありがとうございます》
追記:同じページより抜粋
HAWAII IOND UNIVERSITY
12/12/2002 Name Change FROM: DIAMOND HEAD UNIVERSITY
ページ内容の修正を行いました(2002年8月23日)
《いただいた抗議通知のメール(×は伏せ字)》
Date : 2002年08月13日(火)20:30
To : 匿名者 殿 /kenkohon@hotmail.com
Cc : なし
From : ×× /イオンド大学日本校 南葉山校舎(事務局)
Re : http://khon.tripod.co.jp/daigaku.htmlへの抗議通知
http://khon.tripod.co.jp/daigaku.html
上記のHPは、本学に対する業務妨害であり名誉毀損であり、犯罪です。
匿名での悪意と敵意ある犯罪行為に対して、ここに厳重に抗議を致します。
匿名での誹謗中傷や、故意に偏見を助長する行為は卑劣極まりません。
貴台に、もし主張すべき正しいことがあると言うのなら堂々と本学に言うべきであり、また発信者を明示して情報公開を実施すべきです。
この抗議通知を受信後、2週間経過しても同様の犯罪行為が継続されている場合、本学は、警察へ通報するとともに法的手段によって提訴を実施致します。
イオンド大学日本校 南葉山校舎(事務局)広報課 ×××
略歴に同大学が出てくる著者
•中杉弘(黒須英治)
•飯田史彦
•息吹友也
•植西聰
•浮世満理子
•宇佐美覚了
•大沼四廊
•岡村興一
•岡本羽加
•栗原英彰
•佐藤節三
•実藤遠
•佐野鎌太郎
•周哲男
•高尾征治
•高橋美保子
•竹本良
•田村太郎
•長岡帰山
•永田孝行
•南部外茂治
•橋元慶男
•深井利春
•細井睦敬
•矢追純一
•芳村思風
John Bear、Mariah Bear 編著「Bear's Guide to Earning Degrees by Distance Learning (14th Edition)」(Ten Speed Press、2001年 出版)より
IOND University
Web site: www.iond-univ.org
www.iond-univ.org内の英文ページより
IOND UNIVERSITY IS NOT ACCREDITED BY AN ACCREDITING AGENCY RECOGNIZED BY THE UNITED STATES SECRETARY OF EDUCATION
Note: In the United States, many licensing authorities require accredited degrees as the basis for eligibility for licensing. In some cases, accredited colleges may not accept for transfer courses and degrees completed at unaccredited colleges and some employers may require an accredited degree as a basis for eligibility for employment.
Pursuant to Hawaii law, we are prohibited from issuing degrees unless, during each academic year in which a student is enrolled, at least 25 students are enrolled in Hawaii. Therefore, there can be no assurance that IOND University can issue degrees, as degree issuance will be subject to continuing compliance with such requirement.
《khonによる上記英文の抄訳》
イオンド大学は非認定大学である。
注記:米国においては、資格取得には認定大学からの学位が要件とされることが多い。非認定大学から認定大学へコースや学位を移そうとしても認められないかもしれない。雇用主が雇用の前提として認定大学からの学位を求めることもありえる。
ハワイ州法に従い、ハワイ州内から毎年25名以上の学生が就学していない限り、学位を発行することは禁じられている。それゆえ、イオンド大学が学位を発行できる保証はない。
www.iond-univ.org内のページ(深海鮫生肝油「薬王海源」のススメ)より
深海鮫生肝油製造特許取得(冷凍精製法)
※冷凍精製法により肝油成分をそのままカプセル化に成功
ある販売代理店のページより
薬王海源は「アイザメ」の肝臓を冷凍して全ての成分をそのままにカプセル化(特許NO.1543258)することに成功した唯一の商品です。
特許庁の特許・実用新案文献番号索引照会で登録 1543258を照会した結果より
出願番号 特許出願昭59-047558
公開番号 特許公開昭60-193923
公告番号 特許公告平01-025550
審判番号
特許番号 特許1543258
《特開昭60-193923 より》
発明の名称:高度に脱臭した高単位ビタミン油の製造法
発明者:宮城盛光
スクワレン本舗のページより
スクワレンに魅せられて
対談 代表取締役 宮城盛光
ゲスト 佐藤蛾次郎
イオンド大学に言及のある記事
•「新潮45」(2002年6月号)より シリーズ 現代のカルト…第五回 宗教法人売買(藤田庄市)
•読売新聞中部本社 24時 話題の最前線を記者がルポ(2002年4月16日掲載)より 突然の「名誉博士号を授与」
《khon注:読売新聞中部本社より申し入れに対応し、リンクをはずしました。》
•「Title」(文藝春秋、2000年12月号)より 有名ラーメンチェーンと“カルト右翼”の奇妙な関係(田中康男)
【 イオンド大学 関連リンク集 】 (IOND University) (czt02064)
あおきかずま 著「中杉弘の驚異の催眠霊気功―ルポ催眠神秘会探訪 医者で治らぬ病気を治す!!」(日経企画出版局;星雲社〔発売〕、1994年4月29日 出版)
中杉弘 著「改訂版 催眠術の神秘」(日経企画出版局;星雲社〔発売〕、1993年4月29日 初版第1刷)より
S.16.9.5日生れ。横浜市出身。子供の頃より仏教に興味を持ち、超能力催眠術を研究。工学院応用化学科を卒業後(株)日電酸(現サンポール)研究部にて新商品の開発に従事。
後独立。現在、神理統一教会会長 催眠神秘会会長、正理研究会会長。宗教法人昭和院代表役員(株)日経企画社長。大僧正、著書に「催眠蓮華密教の秘法」「日本人の使命」「不道徳催眠術講座」、「般若心経の大予言」「信仰哲学入門」など多数。現在も真の救いを与えるべく後輩の育成にあたっている。
改訂版にあたり
(略)
古来、宗教と催眠現象は表裏一体の関係にあるわけですが、私が平成5年1月14日テレビ朝日の『マグニチュード10』に出演し発言したように、催眠術と知って行う催眠術は害などはなく、むしろ本当に危険なのは宗教の仮面をかぶった催眠術なのです。私のみるところ何百万という巨額な献金が単なる催眠現象の為に支払われているのをみて、大変に腹立たしく思う毎日であります。
(略)
平成5年3月1日 中杉 弘
中杉弘 著「信仰哲学入門―ニセ仏教「幸福の科学」を斬る!邪教オーム真理教を斬る!」(日経企画出版局;星雲社〔発売〕、1991年11月19日 初版第1刷)より
S.16.9.5日生れ。
横浜市出身。工学院応用化学科卒。
(株)サンポール研究部にて研究開発に従事。心理学、宗教、催眠術、仏教、武道に興味をもち独立。現在、催眠神秘会々長、正理研究会主牢。宗教団体神理統一教会々長、(株)日経企画代表取締役。著書「催眠術の神秘」「催眠蓮華密教の秘伝」「日本人の使命」「般若心経の大予言」VTRに「生命の実相を語るI・II」「催眠技術心経講義」など多数
《巻末の広告(抜粋)》
UFO原理と宇宙文明
定価1,300円 送料300円
文明評論家、太田竜先生によるUFO原理が初めてやさしく解明されました。21世紀の科学の方向が示され、この原理の応用によって人類はUFOを作る事ができる。UFOファン必読の書が全国書店より6月15日発売になります。ぜひお近くの書店でお申込み下さい。
不道徳催眠術講座
モテモテの為の恋愛催眠術
強くなる為の武道催眠術
時代は今催眠術だ!
定価1,000円(本体971円)
本書は催眠術の世界的権威である中杉 弘が、知的にユーモアをまじえ、現代の老若男女に贈る世界初の実践的催眠術講座である。
催眠蓮華密教の秘法
─神は「神理統一経」を人類に与えた─
ついに世界唯一の神が出現した
催眠神秘会会長 中杉 弘著
P294 定価2200円(本体2136円) 送料300円
ついに人類の救世主が降臨した!昭和63年12月12日、いつものように催眠蓮華密教を行じていた深夜4時、凡人中杉 弘に天からの大音響と共に光が現れ、神の声が天上から聞こえ、右手が鉛筆をつかむと無意識状態で神の声が自動筆記されたのが「神理統一経」である。この日を一期として凡人中杉 弘は終わりを告げ、神の伝道者として蘇生したのです。神は中杉 弘に不可思議なる力を同時に与えました。病人を治す神手法・未来を見通す予言力・運命を見通す力・過去世と未来世を見る法力などです。神から与えられた「神理統一経」は信ずる者に神の神通力を与え、人生を成功させ、病気を治し、超能力さえもつけさせます。神は人類に救済の経を授けられたのです。第三部は神と接神した中杉 弘の行じた催眠蓮華密教について語り、全ての人が仏陀となる修行のプロセスを明かし、第四部で神の声としての神理統一経が全文発表され、その意味が詳しく解説されます。
「新潮45」(2002年6月号)シリーズ 現代のカルト…第五回 宗教法人売買(藤田庄市)より
宗教ブローカー
さてこの願成寺騒動に登場してきた人物の中で、その名が宗教界でよく知られている人物がいる。彼は宗教ブローカーとして知られた人物だった。かつて「宗教法人売ります」のファックスを不動産屋や寺院に流して、テレビや新聞などに登場したことがあり、またオウム真理教(現アレフ)が宗教法人を買いに来た(断ったという)ことでも知られている。「宗教法人売ります」のファックスはちょうどこの願成寺騒動の始め頃、つまりは華蔵院の買い手を探している時に流されたものだった。
「仏教での悟りを得ている」と語る黒須氏は60歳。若い頃は創価学会の活動に打ち込み、戸田城聖二代会長の弟子だった石田次男のもとに通って仏法を学んだという。自身の経営する出版社から中杉弘名義で『法華教入門』などの著作も出している。
学会活動をやめたあと、神理統一教会、正理研究会、フェニックス21といった新宗教を主宰し、また催眠神秘会会長の肩書きもある。黒須氏が言う。
「僕は宗教一筋なんだ。25年くらい前から10年ほど、自分のやっている宗教団体を宗教法人として認証してくれと、都庁に通った。でも借地で始めたから認証がおりないんだ。財産を作ってから来てくれ、ということ。都内で土地を買って建物作って、現在でいうと3億くらいは必要だよ。宗教活動の内容に関しては全く関知せず、財産のことを言う。宗教は精神運動だろ、財産じゃないだろ。こんなシステムがあるか、と頭に来たんだ」
そこで願成寺の騒動になるわけだが、「宗教法人法という法律がおかしいと一石を投じたんだ。売ります、というファックスを流したのも宗教法人法の欠点を顕にしてやりたかったからなんだ」
と、語るのである。
願成寺騒動では最終的に黒須氏のもとに宗教法人は渡っていない。というか、黒須氏は途中から手を引いた格好になっている。実のところそれは彼が別の宗教法人を手に入れたからだった。
宝栄山妙法寺というのがその宗教法人で、登記上は世田谷区、代表役員は平成5年から黒須英治となっている。
登記上の住所にあるのはごく普通の民家だ。ちなみに表札には妙法寺とも黒須とも書かれていない。
その住人に話を聞くと、かつてここに住んでいた内田正作という人物が日蓮宗系の霊能者で、この場所を寺として宗教活動を営んでいたという。その人物の死後、信者だった現在の住人が代表役員になったものの、自身が専従の宗教者ではないので、昭和62年に包括宗教団体(非法人)「久遠妙法」に返上したという。
だが、オウム事件で黒須氏の名が出てマスコミがここへ押しかけてきた。そこで初めて登記上、まだここに宗教団体があり、住所となっていることを知ったという。
つまり妙法寺の登記は抹消されることなく、人手に渡ったのである。
登記を見ていくと、その後代表役員になったのは、日蓮宗僧侶の道岡日紀氏だ。自分の寺がなかった道岡氏は「縁あって」妙法寺の住職となったというが、「金銭のやり取りはなかった。しかしすぐ騙されたと気づいた。土地もあるといわれていたけれど、当の場所は借地で家には人が住んでいる。実体のないカラの宗教法人を抱っこさせられた」
妙法寺は昭和29年に都から認証されている。道岡氏はその杜撰な認証の「犠牲者だと思う」というのである。
そしてその後、道岡氏から黒須氏に「無償で」この法人は譲られた。黒須氏は中野区の雑居ビルに宝栄山妙法寺の看板を掲げ活動を始めたが、いま、ビルにその表示はない。かわりにあるのは「IOND大学日本校」なる馴染みのない学校名である。これは黒須氏の事業の一つだ。
実際のところ、妙法寺にはいま施設というべきものはない。黒須氏によれば岐阜に1万2000坪の土地を購入しているというが、具体的にどう展開するのか計画は不明だし、こうして譲渡された法人の住所変更がすんなり通る目算も立っていない。
もっとも宗教活動自体は続けているのだと黒須氏はいう。
「それが日本平和神軍だ」
日本平和神軍のホームページを見てみる。そのトップの頁には若い女性の顔があり、その下には平和神軍三大目標として「尊王開国の志士たれ」「世界平和の闘士たれ」「人類幸福の導師たれ」の言葉が掲げられ、次の頁には軍服に身を包み敬礼しながら隊列をなして進む平和神軍の写真やら日本刀をもつ人物の写真やらが仰々しく載せてある。
建軍の目的の項目に「日本精神の体得と練磨、そのために肉体と精神の訓練をおこなう。日本の未来を担う、間接侵略から日本を守る思想将校の養成」とある。
黒須氏はこの団体の「総督」らしい。まるで右翼だが、
「違う。我々はスピリットオンリーだ。政治活動をしないのだから右翼ではない。日本人の知らない哲学を教える。神は伊勢神宮、仏は宝栄山妙法寺でいく」
と、黒須氏は意気軒昂である。
取材の過程で神奈川県の三浦半島に妙法寺名義の建物があることがわかった。この点について聞くと、
「宗教法人として旅館をいとなみ、資金をためる。旅館はIOND大学が借りる」
とのこと。旅館は宗教法人の収益事業として認められているが、それを自身の事業であるIOND大学に貸すというのは、税金などの面でなかなかうまいことを考えたものである。
このIOND大学、登記上は「株式会社イオンド大学教育研究所」。ハワイ州認可のアメリカの大学であることをうたい、インターネットを利用した授業を実施するとしている。内容をみるとこれがなかなか興味深く、なんと「ユーフォロジー 70単位」にあの日本テレビのUFOディレクターとして名を馳せた矢追純一氏が教授として入っている。ここでは名誉博士号などの学位を与えているが、日本の大学の学位にはならない。
ちなみにここのハワイの住所はオフィスビルの一室で、キャンパスは存在しないし、パンフレットを請求しても断ってくる、という謎めいた場所だった。
この他、ラーメンの花月食品の会長を務める黒須氏は、もはや事業家の面の方が大きい。現在も、彼は妙法寺を手ばなしていない。先の旅館の話のようにその恩恵を巧みに受けつつ、利用しているのである。宗教ブローカーとして幾多の売買を手がけてきたというイメージがあったが、それは黒須氏自身の特異なキャラクターと時代がそう見せたものだったのかもしれない。
文藝春秋発行『TITLE』に載った平和神軍の記事
文藝春秋発行の雑誌『TITLE』2000年12月号に、平和神軍と花月の関係についての記事がありました。
文藝春秋のHPには載っていないようなので、ここに引用させて頂きます。
有名ラーメンチェーンと“カルト右翼”の奇妙な関係 文 田中康男
「ニンニクげんこつラーメン花月」といえば、200店舗を超える大ラーメンチェーン。テレビCMも盛んに流され、目にする機会も多い。
この「花月」の母体「(株)花月食品」に関して今、インターネット上で様々な噂が飛び交っている。
この話題に火をつけたのが、ネット掲示板「2ちゃんねる」への書き込みだ。花月食品とのフランチャイズ契約を切られた新潟県内の店主自身の手によるものである。
その内容を簡潔に記すと、内装工事費の請求額が、花月チェーンに加盟する際に受けた説明をはるかに上回り、逆に売り上げの方は事前の説明に遠く及ばず経営不振に陥った。さらに客から「花月は「日本平和神軍」というカルトと関係があるのではないか」と指摘され、本部にその事実の有無を照会したところ、一方的にフランチャイズ契約の打ち切りを告げられ、経済的に破滅寸前になったというのだ。この店主氏はさらに、花月に対する抗議のHPを立ち上げた。
この争いは先頃和解したが、これを受けて「売り上げがわけのわからぬカルト集団に還流してはたまらぬ」と花月不食運動を起こそうというページもできている。
「日本平和神軍」とはいかなる団体か。本当に花月食品と関係があるのか。この団体のHPを開くと、まず目に付くのは軍服姿の男女の集団。さらに右翼的なオピニオンや「軍刀博物館」のコーナー、どんな病気にも効くと謳う「神癒療法」のコーナーなどがある。
幹部のリストを見ると、最高位「総督」には元帥・中杉弘という名がある。この中杉氏は本名を黒須英治といい、'90年代半ばに宗教法人のブローカーとしてマスコミで再三報じられた人物である。あのオウム真理教も彼のもとに宗教法人を買いに馳せ参じた過去がある。中杉氏はさらに「日本催眠大学校」と、ハワイ州認定を謳う「IOND大学」も運営している。
実は花月食品のHPに北条晋一と記載されている社長の本名も登記簿上は黒須姓。なんと中杉氏は北条氏の実父だったのだ。
ついでに他の幹部を見ると、参与の欄に「少将・篠沢秀夫(大学教授・詩人)」という名前が。あの有名な教授も関与しているのか。篠沢先生に直接伺うと、
「その名の団体の人とパーティーで名刺交換したことはあります。顧問になってくれ、と言われて断ったはずですが、それから機関誌を送って来るようになりました。妻が気持ち悪がっているのですが」
とのお答え。どうやら名前をちゃっかり借用された模様なのだ。
さらに興信所のデータベースで調べてみると、中杉氏が大株主の「日経企画」という会社の存在が明らかになった。日経企画は出版業のほか、内装業も営んでいる。主要取引先には日本平和神軍のほかに花月食品の名前が。冒頭の抗議HPにあがっていた花月の内装業者の名も日経企画とあった。
花月食品の北条社長を直撃した。
──新潟の店主の主張は事実か。
「(その店主は)ちょっと普通の方じゃなくて、変わった方でね。店が不振になったところで言いがかりをつけてきたんです。うちはベストのサポート体制を常に心がけてやっていますので、他に話は全く上がっていません」
──平和神軍との関係は。
「内装については最近弟が会社を設立しまして、そこでやってます。それも誤解なんですよ。資金が流れてるとかそんなの税制上できるわけないし、全くの事実無根。もともと花月は僕自身がはじめた会社で、親父とは何の関係もないし、関係があったからって何なんだって話なんですよ。たとえは悪いですけど、ヤクザの息子が自分で仕事を始めてね、でもお前はヤクザの息子なんだろって言われるのは差別じゃないですか」
──平和神軍が掲げる主張はかなり過激なものだと思うのですが。
「親父の世代は(中杉氏は昭和16年生)戦後すぐということで、まあそういう流れも世の中多少あるじゃないですか。あれは松下政経塾みたいな、そういうノリだと思えば間違いないと思います。ただ日本平和神軍なんて名前がね、いかにも右翼っぽいから何でそんな名前つけてんの、馬鹿じゃないのって親父に言うこともありますが」
なんとも奇妙としかいえない、両者の関係である。
(出典:健康本の世界)
海外大学・大学院のeラーニングの「落とし穴」―ブームの陰で「通用しない学位」も…(本誌・宮坂麻子)(週刊朝日、2005年3月11日号)より
(略)
米国ハワイ州のある大学は、日本校から日本の大学教員や会社役員らにダイレクトメールを送っている。経歴を評価して「名誉博士号」を贈るのだ。この5年で「名誉博士」は約300人になったという。同大の総長は取材にこう答えた。
「名誉博士から集まった寄付金は5億円ぐらい。年2回程度、学士会館(都内)などで授与式もしています。産学協同の連合体を作るのが目的ですから」
日本語版のパンフレットには、学費合計額の例として、「学士号相当」99万7千円、「博士号相当」150万5千円などとある。社会経験を単位に換算し、足りない場合はeメールなどで教授とやりとりすれば学位がもらえる。スクリーニングの強制もない。睡眠学部、未知現象研究学部など、見慣れない学部もあり、教授には日本人がずらりと並ぶ。フィリピンの大学とも提携を結んでいるとある。
「インチキ学位とかいわれますが、何をもってインチキというのか。ハワイ州の認可もあるし、うちが出している学位は海外のMAやPh. D. であって、修士などとはいっていない。法に触れないよう(パンフレットにも)『学士号相当』『修士号相当』としている。社会で通用するかどうかは、企業などが勝手に決めているだけ。松下政経塾だって私塾だけど、卒業生は『松下政経塾卒』と経歴に書くでしょ。うちも有名になれば認められますよ」(総長)
(略)
ハワイ州政府の企業向けオンライン・サービスよりBusiness Name Searchをクリック、(containing the wordで)IOND Universityという法人名を検索。File-No. 115146を選ぶと出て来るページより抜粋
DIAMOND HEAD UNIVERSITY
11/06/2002 Name Change FROM: IOND UNIVERSITY
《教えてくださった方、ありがとうございます》
追記:同じページより抜粋
HAWAII IOND UNIVERSITY
12/12/2002 Name Change FROM: DIAMOND HEAD UNIVERSITY
ページ内容の修正を行いました(2002年8月23日)
《いただいた抗議通知のメール(×は伏せ字)》
Date : 2002年08月13日(火)20:30
To : 匿名者 殿 /kenkohon@hotmail.com
Cc : なし
From : ×× /イオンド大学日本校 南葉山校舎(事務局)
Re : http://khon.tripod.co.jp/daigaku.htmlへの抗議通知
http://khon.tripod.co.jp/daigaku.html
上記のHPは、本学に対する業務妨害であり名誉毀損であり、犯罪です。
匿名での悪意と敵意ある犯罪行為に対して、ここに厳重に抗議を致します。
匿名での誹謗中傷や、故意に偏見を助長する行為は卑劣極まりません。
貴台に、もし主張すべき正しいことがあると言うのなら堂々と本学に言うべきであり、また発信者を明示して情報公開を実施すべきです。
この抗議通知を受信後、2週間経過しても同様の犯罪行為が継続されている場合、本学は、警察へ通報するとともに法的手段によって提訴を実施致します。
イオンド大学日本校 南葉山校舎(事務局)広報課 ×××
略歴に同大学が出てくる著者
•中杉弘(黒須英治)
•飯田史彦
•息吹友也
•植西聰
•浮世満理子
•宇佐美覚了
•大沼四廊
•岡村興一
•岡本羽加
•栗原英彰
•佐藤節三
•実藤遠
•佐野鎌太郎
•周哲男
•高尾征治
•高橋美保子
•竹本良
•田村太郎
•長岡帰山
•永田孝行
•南部外茂治
•橋元慶男
•深井利春
•細井睦敬
•矢追純一
•芳村思風
John Bear、Mariah Bear 編著「Bear's Guide to Earning Degrees by Distance Learning (14th Edition)」(Ten Speed Press、2001年 出版)より
IOND University
Web site: www.iond-univ.org
www.iond-univ.org内の英文ページより
IOND UNIVERSITY IS NOT ACCREDITED BY AN ACCREDITING AGENCY RECOGNIZED BY THE UNITED STATES SECRETARY OF EDUCATION
Note: In the United States, many licensing authorities require accredited degrees as the basis for eligibility for licensing. In some cases, accredited colleges may not accept for transfer courses and degrees completed at unaccredited colleges and some employers may require an accredited degree as a basis for eligibility for employment.
Pursuant to Hawaii law, we are prohibited from issuing degrees unless, during each academic year in which a student is enrolled, at least 25 students are enrolled in Hawaii. Therefore, there can be no assurance that IOND University can issue degrees, as degree issuance will be subject to continuing compliance with such requirement.
《khonによる上記英文の抄訳》
イオンド大学は非認定大学である。
注記:米国においては、資格取得には認定大学からの学位が要件とされることが多い。非認定大学から認定大学へコースや学位を移そうとしても認められないかもしれない。雇用主が雇用の前提として認定大学からの学位を求めることもありえる。
ハワイ州法に従い、ハワイ州内から毎年25名以上の学生が就学していない限り、学位を発行することは禁じられている。それゆえ、イオンド大学が学位を発行できる保証はない。
www.iond-univ.org内のページ(深海鮫生肝油「薬王海源」のススメ)より
深海鮫生肝油製造特許取得(冷凍精製法)
※冷凍精製法により肝油成分をそのままカプセル化に成功
ある販売代理店のページより
薬王海源は「アイザメ」の肝臓を冷凍して全ての成分をそのままにカプセル化(特許NO.1543258)することに成功した唯一の商品です。
特許庁の特許・実用新案文献番号索引照会で登録 1543258を照会した結果より
出願番号 特許出願昭59-047558
公開番号 特許公開昭60-193923
公告番号 特許公告平01-025550
審判番号
特許番号 特許1543258
《特開昭60-193923 より》
発明の名称:高度に脱臭した高単位ビタミン油の製造法
発明者:宮城盛光
スクワレン本舗のページより
スクワレンに魅せられて
対談 代表取締役 宮城盛光
ゲスト 佐藤蛾次郎
イオンド大学に言及のある記事
•「新潮45」(2002年6月号)より シリーズ 現代のカルト…第五回 宗教法人売買(藤田庄市)
•読売新聞中部本社 24時 話題の最前線を記者がルポ(2002年4月16日掲載)より 突然の「名誉博士号を授与」
《khon注:読売新聞中部本社より申し入れに対応し、リンクをはずしました。》
•「Title」(文藝春秋、2000年12月号)より 有名ラーメンチェーンと“カルト右翼”の奇妙な関係(田中康男)
【 イオンド大学 関連リンク集 】 (IOND University) (czt02064)
あおきかずま 著「中杉弘の驚異の催眠霊気功―ルポ催眠神秘会探訪 医者で治らぬ病気を治す!!」(日経企画出版局;星雲社〔発売〕、1994年4月29日 出版)
中杉弘 著「改訂版 催眠術の神秘」(日経企画出版局;星雲社〔発売〕、1993年4月29日 初版第1刷)より
S.16.9.5日生れ。横浜市出身。子供の頃より仏教に興味を持ち、超能力催眠術を研究。工学院応用化学科を卒業後(株)日電酸(現サンポール)研究部にて新商品の開発に従事。
後独立。現在、神理統一教会会長 催眠神秘会会長、正理研究会会長。宗教法人昭和院代表役員(株)日経企画社長。大僧正、著書に「催眠蓮華密教の秘法」「日本人の使命」「不道徳催眠術講座」、「般若心経の大予言」「信仰哲学入門」など多数。現在も真の救いを与えるべく後輩の育成にあたっている。
改訂版にあたり
(略)
古来、宗教と催眠現象は表裏一体の関係にあるわけですが、私が平成5年1月14日テレビ朝日の『マグニチュード10』に出演し発言したように、催眠術と知って行う催眠術は害などはなく、むしろ本当に危険なのは宗教の仮面をかぶった催眠術なのです。私のみるところ何百万という巨額な献金が単なる催眠現象の為に支払われているのをみて、大変に腹立たしく思う毎日であります。
(略)
平成5年3月1日 中杉 弘
中杉弘 著「信仰哲学入門―ニセ仏教「幸福の科学」を斬る!邪教オーム真理教を斬る!」(日経企画出版局;星雲社〔発売〕、1991年11月19日 初版第1刷)より
S.16.9.5日生れ。
横浜市出身。工学院応用化学科卒。
(株)サンポール研究部にて研究開発に従事。心理学、宗教、催眠術、仏教、武道に興味をもち独立。現在、催眠神秘会々長、正理研究会主牢。宗教団体神理統一教会々長、(株)日経企画代表取締役。著書「催眠術の神秘」「催眠蓮華密教の秘伝」「日本人の使命」「般若心経の大予言」VTRに「生命の実相を語るI・II」「催眠技術心経講義」など多数
《巻末の広告(抜粋)》
UFO原理と宇宙文明
定価1,300円 送料300円
文明評論家、太田竜先生によるUFO原理が初めてやさしく解明されました。21世紀の科学の方向が示され、この原理の応用によって人類はUFOを作る事ができる。UFOファン必読の書が全国書店より6月15日発売になります。ぜひお近くの書店でお申込み下さい。
不道徳催眠術講座
モテモテの為の恋愛催眠術
強くなる為の武道催眠術
時代は今催眠術だ!
定価1,000円(本体971円)
本書は催眠術の世界的権威である中杉 弘が、知的にユーモアをまじえ、現代の老若男女に贈る世界初の実践的催眠術講座である。
催眠蓮華密教の秘法
─神は「神理統一経」を人類に与えた─
ついに世界唯一の神が出現した
催眠神秘会会長 中杉 弘著
P294 定価2200円(本体2136円) 送料300円
ついに人類の救世主が降臨した!昭和63年12月12日、いつものように催眠蓮華密教を行じていた深夜4時、凡人中杉 弘に天からの大音響と共に光が現れ、神の声が天上から聞こえ、右手が鉛筆をつかむと無意識状態で神の声が自動筆記されたのが「神理統一経」である。この日を一期として凡人中杉 弘は終わりを告げ、神の伝道者として蘇生したのです。神は中杉 弘に不可思議なる力を同時に与えました。病人を治す神手法・未来を見通す予言力・運命を見通す力・過去世と未来世を見る法力などです。神から与えられた「神理統一経」は信ずる者に神の神通力を与え、人生を成功させ、病気を治し、超能力さえもつけさせます。神は人類に救済の経を授けられたのです。第三部は神と接神した中杉 弘の行じた催眠蓮華密教について語り、全ての人が仏陀となる修行のプロセスを明かし、第四部で神の声としての神理統一経が全文発表され、その意味が詳しく解説されます。
「新潮45」(2002年6月号)シリーズ 現代のカルト…第五回 宗教法人売買(藤田庄市)より
宗教ブローカー
さてこの願成寺騒動に登場してきた人物の中で、その名が宗教界でよく知られている人物がいる。彼は宗教ブローカーとして知られた人物だった。かつて「宗教法人売ります」のファックスを不動産屋や寺院に流して、テレビや新聞などに登場したことがあり、またオウム真理教(現アレフ)が宗教法人を買いに来た(断ったという)ことでも知られている。「宗教法人売ります」のファックスはちょうどこの願成寺騒動の始め頃、つまりは華蔵院の買い手を探している時に流されたものだった。
「仏教での悟りを得ている」と語る黒須氏は60歳。若い頃は創価学会の活動に打ち込み、戸田城聖二代会長の弟子だった石田次男のもとに通って仏法を学んだという。自身の経営する出版社から中杉弘名義で『法華教入門』などの著作も出している。
学会活動をやめたあと、神理統一教会、正理研究会、フェニックス21といった新宗教を主宰し、また催眠神秘会会長の肩書きもある。黒須氏が言う。
「僕は宗教一筋なんだ。25年くらい前から10年ほど、自分のやっている宗教団体を宗教法人として認証してくれと、都庁に通った。でも借地で始めたから認証がおりないんだ。財産を作ってから来てくれ、ということ。都内で土地を買って建物作って、現在でいうと3億くらいは必要だよ。宗教活動の内容に関しては全く関知せず、財産のことを言う。宗教は精神運動だろ、財産じゃないだろ。こんなシステムがあるか、と頭に来たんだ」
そこで願成寺の騒動になるわけだが、「宗教法人法という法律がおかしいと一石を投じたんだ。売ります、というファックスを流したのも宗教法人法の欠点を顕にしてやりたかったからなんだ」
と、語るのである。
願成寺騒動では最終的に黒須氏のもとに宗教法人は渡っていない。というか、黒須氏は途中から手を引いた格好になっている。実のところそれは彼が別の宗教法人を手に入れたからだった。
宝栄山妙法寺というのがその宗教法人で、登記上は世田谷区、代表役員は平成5年から黒須英治となっている。
登記上の住所にあるのはごく普通の民家だ。ちなみに表札には妙法寺とも黒須とも書かれていない。
その住人に話を聞くと、かつてここに住んでいた内田正作という人物が日蓮宗系の霊能者で、この場所を寺として宗教活動を営んでいたという。その人物の死後、信者だった現在の住人が代表役員になったものの、自身が専従の宗教者ではないので、昭和62年に包括宗教団体(非法人)「久遠妙法」に返上したという。
だが、オウム事件で黒須氏の名が出てマスコミがここへ押しかけてきた。そこで初めて登記上、まだここに宗教団体があり、住所となっていることを知ったという。
つまり妙法寺の登記は抹消されることなく、人手に渡ったのである。
登記を見ていくと、その後代表役員になったのは、日蓮宗僧侶の道岡日紀氏だ。自分の寺がなかった道岡氏は「縁あって」妙法寺の住職となったというが、「金銭のやり取りはなかった。しかしすぐ騙されたと気づいた。土地もあるといわれていたけれど、当の場所は借地で家には人が住んでいる。実体のないカラの宗教法人を抱っこさせられた」
妙法寺は昭和29年に都から認証されている。道岡氏はその杜撰な認証の「犠牲者だと思う」というのである。
そしてその後、道岡氏から黒須氏に「無償で」この法人は譲られた。黒須氏は中野区の雑居ビルに宝栄山妙法寺の看板を掲げ活動を始めたが、いま、ビルにその表示はない。かわりにあるのは「IOND大学日本校」なる馴染みのない学校名である。これは黒須氏の事業の一つだ。
実際のところ、妙法寺にはいま施設というべきものはない。黒須氏によれば岐阜に1万2000坪の土地を購入しているというが、具体的にどう展開するのか計画は不明だし、こうして譲渡された法人の住所変更がすんなり通る目算も立っていない。
もっとも宗教活動自体は続けているのだと黒須氏はいう。
「それが日本平和神軍だ」
日本平和神軍のホームページを見てみる。そのトップの頁には若い女性の顔があり、その下には平和神軍三大目標として「尊王開国の志士たれ」「世界平和の闘士たれ」「人類幸福の導師たれ」の言葉が掲げられ、次の頁には軍服に身を包み敬礼しながら隊列をなして進む平和神軍の写真やら日本刀をもつ人物の写真やらが仰々しく載せてある。
建軍の目的の項目に「日本精神の体得と練磨、そのために肉体と精神の訓練をおこなう。日本の未来を担う、間接侵略から日本を守る思想将校の養成」とある。
黒須氏はこの団体の「総督」らしい。まるで右翼だが、
「違う。我々はスピリットオンリーだ。政治活動をしないのだから右翼ではない。日本人の知らない哲学を教える。神は伊勢神宮、仏は宝栄山妙法寺でいく」
と、黒須氏は意気軒昂である。
取材の過程で神奈川県の三浦半島に妙法寺名義の建物があることがわかった。この点について聞くと、
「宗教法人として旅館をいとなみ、資金をためる。旅館はIOND大学が借りる」
とのこと。旅館は宗教法人の収益事業として認められているが、それを自身の事業であるIOND大学に貸すというのは、税金などの面でなかなかうまいことを考えたものである。
このIOND大学、登記上は「株式会社イオンド大学教育研究所」。ハワイ州認可のアメリカの大学であることをうたい、インターネットを利用した授業を実施するとしている。内容をみるとこれがなかなか興味深く、なんと「ユーフォロジー 70単位」にあの日本テレビのUFOディレクターとして名を馳せた矢追純一氏が教授として入っている。ここでは名誉博士号などの学位を与えているが、日本の大学の学位にはならない。
ちなみにここのハワイの住所はオフィスビルの一室で、キャンパスは存在しないし、パンフレットを請求しても断ってくる、という謎めいた場所だった。
この他、ラーメンの花月食品の会長を務める黒須氏は、もはや事業家の面の方が大きい。現在も、彼は妙法寺を手ばなしていない。先の旅館の話のようにその恩恵を巧みに受けつつ、利用しているのである。宗教ブローカーとして幾多の売買を手がけてきたというイメージがあったが、それは黒須氏自身の特異なキャラクターと時代がそう見せたものだったのかもしれない。
文藝春秋発行『TITLE』に載った平和神軍の記事
文藝春秋発行の雑誌『TITLE』2000年12月号に、平和神軍と花月の関係についての記事がありました。
文藝春秋のHPには載っていないようなので、ここに引用させて頂きます。
有名ラーメンチェーンと“カルト右翼”の奇妙な関係 文 田中康男
「ニンニクげんこつラーメン花月」といえば、200店舗を超える大ラーメンチェーン。テレビCMも盛んに流され、目にする機会も多い。
この「花月」の母体「(株)花月食品」に関して今、インターネット上で様々な噂が飛び交っている。
この話題に火をつけたのが、ネット掲示板「2ちゃんねる」への書き込みだ。花月食品とのフランチャイズ契約を切られた新潟県内の店主自身の手によるものである。
その内容を簡潔に記すと、内装工事費の請求額が、花月チェーンに加盟する際に受けた説明をはるかに上回り、逆に売り上げの方は事前の説明に遠く及ばず経営不振に陥った。さらに客から「花月は「日本平和神軍」というカルトと関係があるのではないか」と指摘され、本部にその事実の有無を照会したところ、一方的にフランチャイズ契約の打ち切りを告げられ、経済的に破滅寸前になったというのだ。この店主氏はさらに、花月に対する抗議のHPを立ち上げた。
この争いは先頃和解したが、これを受けて「売り上げがわけのわからぬカルト集団に還流してはたまらぬ」と花月不食運動を起こそうというページもできている。
「日本平和神軍」とはいかなる団体か。本当に花月食品と関係があるのか。この団体のHPを開くと、まず目に付くのは軍服姿の男女の集団。さらに右翼的なオピニオンや「軍刀博物館」のコーナー、どんな病気にも効くと謳う「神癒療法」のコーナーなどがある。
幹部のリストを見ると、最高位「総督」には元帥・中杉弘という名がある。この中杉氏は本名を黒須英治といい、'90年代半ばに宗教法人のブローカーとしてマスコミで再三報じられた人物である。あのオウム真理教も彼のもとに宗教法人を買いに馳せ参じた過去がある。中杉氏はさらに「日本催眠大学校」と、ハワイ州認定を謳う「IOND大学」も運営している。
実は花月食品のHPに北条晋一と記載されている社長の本名も登記簿上は黒須姓。なんと中杉氏は北条氏の実父だったのだ。
ついでに他の幹部を見ると、参与の欄に「少将・篠沢秀夫(大学教授・詩人)」という名前が。あの有名な教授も関与しているのか。篠沢先生に直接伺うと、
「その名の団体の人とパーティーで名刺交換したことはあります。顧問になってくれ、と言われて断ったはずですが、それから機関誌を送って来るようになりました。妻が気持ち悪がっているのですが」
とのお答え。どうやら名前をちゃっかり借用された模様なのだ。
さらに興信所のデータベースで調べてみると、中杉氏が大株主の「日経企画」という会社の存在が明らかになった。日経企画は出版業のほか、内装業も営んでいる。主要取引先には日本平和神軍のほかに花月食品の名前が。冒頭の抗議HPにあがっていた花月の内装業者の名も日経企画とあった。
花月食品の北条社長を直撃した。
──新潟の店主の主張は事実か。
「(その店主は)ちょっと普通の方じゃなくて、変わった方でね。店が不振になったところで言いがかりをつけてきたんです。うちはベストのサポート体制を常に心がけてやっていますので、他に話は全く上がっていません」
──平和神軍との関係は。
「内装については最近弟が会社を設立しまして、そこでやってます。それも誤解なんですよ。資金が流れてるとかそんなの税制上できるわけないし、全くの事実無根。もともと花月は僕自身がはじめた会社で、親父とは何の関係もないし、関係があったからって何なんだって話なんですよ。たとえは悪いですけど、ヤクザの息子が自分で仕事を始めてね、でもお前はヤクザの息子なんだろって言われるのは差別じゃないですか」
──平和神軍が掲げる主張はかなり過激なものだと思うのですが。
「親父の世代は(中杉氏は昭和16年生)戦後すぐということで、まあそういう流れも世の中多少あるじゃないですか。あれは松下政経塾みたいな、そういうノリだと思えば間違いないと思います。ただ日本平和神軍なんて名前がね、いかにも右翼っぽいから何でそんな名前つけてんの、馬鹿じゃないのって親父に言うこともありますが」
なんとも奇妙としかいえない、両者の関係である。
(出典:健康本の世界)
by netsociety
| 2009-04-19 06:59
| IOND University